ロスのホームレスおじさんの話

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　サンマーリン　伊藤

むかし仕事でロスに行った時の話です。

私たちは現地コーディネーターの車で街中を移動していました。

交差点で信号待ちをしていた時です。

見るからにホームレスの男性が、何か言いながら私たちの車に近づいてきました。

恐らく物乞いであると思いました。

コーディネーターの男が運転席の窓を開けました。

どう対応するのだろうと、私は固唾を飲んで事の成り行きを見守っていました。

ホームレスの男性は「Money！Money！」と言っていることが分かりました。

コーディネーターは間髪入れず、「Get to work !（働け！）」と一言あびせてと窓を閉めました。

ホームレスはなおも何か言っていましたが、信号が青になるのを待って、私たちの車はその場を離れました。

コーディネーターはハンドルを握りながら、「Don't give money easily（簡単に金をあげちゃだめだ）」と、誰にともなくつぶやいていました。

仕事に対する考え方は、国によって様々です。

ただ、「働かざる者食うべからず」という感覚は、わりと万国共通のように感じます。

でも中には働きたくても働けない人がいて、特にアメリカのように超個人主義の国では、チャンスを取りこぼすと中々再浮上が難しい場合があります。

その点日本は、民主主義とは謳っているものの、実際は社会主義的な側面も持ち合わせていて、誰も落ちこぼれないような社会構造が形作られています。

昨今はアメリカナイズされてきて、超現実的で個人主義的な考え方が世の中を席巻してきていますが、それでもなお、日本古来の隣人に優しい国民性は根強く残っているように感じます。

私個人としては、「金は天下の回り物」と思っているので、すぐにお金あげちゃいますけどね。その人の為にはならないかもしれないけど。

いつか違った形で戻ってくれば面白いしね！

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パソコン初心者の方からでも見学・体験を行っております。

『やってみようかな』と興味を持たれた方、気軽に是非覗いてみて下さい。

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