ITパスポート vs 基本情報技術者試験 どちらを受ける?
寒さが厳しい中、鼻では早くも春を感じ始めてきました。季節の変化が大きい今日このごろですが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。グランドマーリンのスタッフnakatsujiです。
ガルヒでは、ITを武器にした就労活動ができるよう支援しています。利用者さんには、まずは基礎学習としてMOS(Microsoft Office Specialist)の取得から目指していただくカリキュラムです。
そのあとは、プログラミング(Unity)や3Dモデリング(Blender)などの学習に入りますが、IT系の資格に興味がある方もいらっしゃいます。
そこで、
「IT系の資格を取りたいけれど、どれを選べばいいのかわからない…」
そんな悩みを抱えている方に向けて、ITパスポートと基本情報技術者試験を比較しながら紹介していきます。
- IT未経験者におすすめの資格はどっち?
- 就職や転職に有利なのはどちら?
- 試験の難度や出題範囲の違いは?
このような疑問を解決しつつ、自分に最適な資格を選んでみましょう。
特に、IT業界に興味はあるけれど、どこから勉強すればいいかわからない…という方には必見です!
ITパスポートと基本情報技術者試験の違いとは?
ITパスポートと基本情報技術者試験は、いずれも情報技術(IT)に関する国家資格試験です。情報処理の促進に関する法律第29条第1項の規定に基づいて実施され、情報処理推進機構(IPA:Information-technology Promotion Agency, Japan)によって管理されています。
ITパスポートと基本情報技術者試験とでは試験内容がかぶるところもありますが、両者の違いを見ていきましょう。
ITパスポートとは?試験概要と特徴
ITパスポート(IP: Information Technology Passport Examination)はITの基礎知識を証明するための国家資格であり、未経験者やITに関わるすべての職種向けに設計された試験です。
特徴として以下の点が挙げられます。
- ITの基本知識を網羅:ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティなど広範囲を学べる。
- ビジネススキルも問われる:経営戦略やマーケティングなどの知識も試験範囲。
- 試験形式はCBT:全国の試験会場で随時受験可能。
- 難度は低め:合格率は50%程度で、基本情報技術者試験と比較すると取得しやすい。
特に、未経験者が最初にITの知識を体系的に学ぶのに適しており、企業でも新人研修に活用されることが多い資格です。
基本情報技術者試験とは?試験概要と特徴
基本情報技術者試験(FE: Fundamental Information Technology Engineer Examination)は、ITエンジニアの基礎力を証明する国家資格であり、システム設計に関する知識も問われる試験です。
特徴としては以下の点が挙げられます。
- ITの専門知識が必要:ITパスポートよりも深い知識が求められる。
- システム設計の問題が出題:コンピュータシステムの構築知識が必要。
- 試験形式はCBT:全国の試験会場で随時受験可能(以前は年2回の一斉試験でしたが、2023年4月以降はCBTです)。
- 難度は高め:合格率は約25%前後で、しっかりとした学習が必要。
特に、IT業界でエンジニアを目指す人にとっては、最初の大きなハードルとなる資格です。
両試験の難度の違い
結論から言うと、ITパスポート(IP)は入門向けで比較的容易に取得できるのに対し、基本情報技術者試験(FE)はより専門的な知識が必要で難度が高いです。IPとFEの違いをまとめてみました。
合格率
- IP: 約50%
- FE: 約25%
出題範囲
- IP: 広く浅い
- FE: 深く専門的
プログラミング
- IP: あり(2022年4月より、疑似言語による問題が出題)
- FE: あり(2023年4月から、既存言語から疑似言語に変更)
基本情報技術者試験は、数学的思考やアルゴリズムの知識が求められるため、未経験者にとってはややハードルが高い試験となっています。
出題範囲の比較
ITパスポート(IP)と基本情報技術者試験(FE)の出題範囲を比較します。
IPとPEで共通
- コンピュータの基礎理論
- コンピュータシステム
- アルゴリズムとプログラミング
- 情報セキュリティ管理の概略
- ネットワーキング技術の概略
IPのみで出題
- 経営・組織論
- 業務分析・データ利活用
- マーケティング
- 情報システム戦略
- 業務プロセス管理
FEのみで出題
- システム開発技術
- データベース
- ネットワーク
- セキュリティ
- プロジェクトマネジメント
この比較から、ITパスポート(IP)はITを有効活用するための知識が問われ、基本情報技術者試験(FE)はITエンジニアの基礎能力が試されることが分かります。
試験形式の比較
ITパスポート(IP)と基本情報技術者試験(FE)とでは、試験時間や出題数が大きく異なります。
試験形式
- IP: CBT(コンピュータ試験)
- FE: CBT(コンピュータ試験、マークシート方式は2023年4月以降なし)
試験時間
- IP: 120分
- FE: 科目A(午前)90分・科目 B(午後)100分
出題数
- IP: 100問(四肢択一)
- FE: 科目A 60問(四肢択一)・科目 B 20問(多肢選択式)
合格基準
- IP: 600点以上(1000点満点)
- FE: 科目A・科目Bともに60%以上
基本情報技術者試験は、ITパスポートよりも試験時間が長く出題数は少ないです。基本情報技術者試験の方が、思考力を要する問題が多いためです。学習を積み、応用力を身につける必要があるでしょう。
ITパスポートと基本情報技術者試験、どちらを選ぶべきか?
ITパスポート(IP)と基本情報技術者試験(FE)、どちらを選ぶべきかについてまとめてみました。
未経験者におすすめの資格はどっち?
- IP: IT初心者や事務職
- FE: ITエンジニア志望
就職・転職に有利なのはどちら?
- IP: IT以外の一般企業なら十分
- FE: IT企業なら圧倒的に有利
取得後にできる仕事の違い
- IP: ITリテラシーがあることを証明できる(事務職、営業職にも有利)
- FE: ITエンジニア職に直結
まとめ
ITパスポートと基本情報技術者試験は、どちらもIT系の国家資格ですが、対象者や難度、試験内容が大きく異なります。
未経験からIT業界を目指すなら、まずはITパスポートで基礎を学び、その後、基本情報技術者試験に挑戦するのがおすすめです。
ただ、ITパスポートと基本情報技術者試験とでは似た問題がでる分野もあるため、ITエンジニアを強く志望しているのであれば、最初から基本情報技術者試験にチャレンジするのもありですね。
自分のキャリアプランに合った資格を選び、ステップアップしていきましょう!
ガルヒグループでは、
パソコン初心者の方からでも気軽に見学・体験を行っています。
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